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地震と住宅の新常識
防蟻処理でシロアリ被害を防ぐ!安心な木造住宅を実現する基礎設計のポイントのインデックス
木造住宅にとって大敵ともいえるシロアリ。シロアリによって床下や柱が食害されると建物の耐久性を大きく損なう可能性があるため防蟻(ぼうぎ)処理が欠かせません。
日本は湿気の多い地域が多く、シロアリの発生リスクが高い環境です。
シロアリ対策は単に薬剤を散布するだけではありません。適切な防蟻処理と基礎設計を組み合わせることで、長期間にわたり安全な住まいを維持できるのです。
今回は、防蟻処理の基本からその種類、費用相場、さらにシロアリ対策と家の基礎との関係について解説します。
まずは、防蟻処理とはどのようなものなのかを解説します。
シロアリは湿気が多く暗い場所を好む生き物です。家の床下は通気が悪くジメジメした環境になりやすく、シロアリにとって格好の住処となります。特に日本は高温多湿の地域が多いため、梅雨や夏の時期にはシロアリの活動が活発化して被害のリスクが高まります。
シロアリが家の床下に侵入すると、土台や柱などの木材部分を食害し、建物の構造を弱らせてしまいます。長期間放置すると、木材がボロボロになり家全体の耐久性が低下。特に柱や筋交いが損傷すると耐震性能が落ち、大きな地震が発生した際に建物が倒壊する危険性が高まります。
こうしたリスクを回避するためには、適切な防蟻処理を行いシロアリが侵入しにくい環境を整えることが大切です。早めの対策を講じることで、家の安全性と資産価値を守れます。
建築基準法では、「構造耐力上主要な部分である柱、筋かい及び土台のうち、地面から一メートル以内の部分には、有効な防腐措置を講ずるとともに、必要に応じて、しろありその他の虫による害を防ぐための措置を講じなければならない。」とされています。
住宅を新築する際には地面から1メートルの高さまで防蟻対策を徹底する必要があります。
シロアリ防除に使用される薬剤の効果は、一般的に 約5年が目安とされているため、シロアリ対策を効果的に行うには5年ごとに再施工すると安心です。
しかし、建物の周囲の環境(湿度・地盤の状況)によっては、5年より短いサイクルでの点検や施工が必要になることも。定期的なメンテナンスがシロアリ被害を未然に防ぐ鍵となるでしょう。
ここからは、一般的な防蟻処理の種類をご紹介します。
土壌処理とは、建物の床下の地面や周辺の土壌に防蟻剤を散布することで、シロアリが建物へ侵入するのを防ぐ方法です。主な工法には以下の2つがあります。
・液剤施工:床下の土壌に防蟻剤を直接散布し、シロアリの侵入を防ぐ方法。土壌だけではなく、床下に使われる木材にも吹き付けてシロアリ被害を防ぐ
・ベイト工法:建物の外周の地面にシロアリの好むエサ(ベイト剤)入りの容器を設置し、巣ごと駆除する方法
液剤施工はシロアリ駆除方法の中でももっとも一般的な施工方法です。小さな子どもがいたりペットを飼っていたりする家では、液剤施工を避けてベイト工法を選ぶ場合もあります。
木部処理とは、建物の木材部分(柱・土台など)に防蟻剤を塗布、注入する方法です。
・塗布:木材の表面に防蟻剤を刷毛で塗る方法
・防蟻剤注入:木材内部に薬剤を注入し、シロアリの侵入や食害を防ぐ方法
新築の建築物に木部処理をする場合、地面から1メートル以内の部分への処理が必要とされます。
防蟻処理の費用は施工面積(坪または㎡)と単価(坪単価または㎡単価)で決まります。また、どの施工方法を選ぶかによっても費用が変わることがあります。
施工面積と単価での防蟻処理の目安としては、約1,100円から3,000円/㎡程度。家全体の施工なら10万円〜30万円程度が一般的です。
防蟻処理の費用は、施工業者や使用する薬剤によって価格が変動するため、事前に複数の業者から見積もりを取るようにしましょう。
現在の日本の住宅の基礎には「布基礎」と「ベタ基礎」が主に採用されています。どの基礎を選ぶかによって家をシロアリの被害から守ることにもつながります。ここでは、防蟻処理と家の基礎との関係について解説します。
布基礎は、建物の外周や内部の主要な部分にコンクリートの基礎を設け、その間は土のままとする工法です。施工が比較的簡単でコストも抑えられる一方、床下の湿気がこもりやすく、シロアリの侵入リスクが高いというデメリットがあります。
一方、ベタ基礎は床下全体を厚いコンクリートで覆う工法で、建物の荷重を均等に分散できるため耐震性が向上します。また、湿気やシロアリの侵入を防ぎやすいという利点があります。
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ベタ基礎は床下全体がコンクリートで覆うことで地中からのシロアリの侵入経路がなくなり、シロアリの侵入を防げると言われています。
ただし、ベタ基礎であっても木部への定期的な防蟻処理の検討は必須。コンクリート部分は守られていても、シロアリは外部の木材部分や壁の隙間など他の部分から侵入する可能性があるため、対策を続けることが大切です。
SE構法は、高強度の集成材と独自の接合金物を使用し、地震に強い木造住宅を実現する工法です。
SE構法では、 防蟻対策に効果が期待できるベタ基礎を標準採用しています。また、FEM解析に基づいた科学的な構造計算で地震にも強い基礎設計を実現。湿気やシロアリに強く、長期にわたって安心して住める家を作ります。
木造住宅の新しい選択肢であるSE構法は強い構造躯体と構造計算が大きな特徴です。ここからは、SE構法が叶える家づくりについて見ていきましょう。
SE構法は、一般的な木造住宅と比較して耐震性・耐久性が高いことが大きな特徴です。これにより、住宅の 資産価値を長期間維持しやすくなります。
日本の木造住宅は、築年数が経つにつれて家の価値が下がる傾向があります。特に、一般的な在来工法(木造軸組工法)では、柱や梁の接合部分が経年劣化や地震の影響を受けやすく住宅の構造強度も徐々に低下していきます。
一方でSE構法の住宅は、構造計算に基づいて設計されるため、耐震性能が証明された構造で長期的に見ても価値が落ちにくいのです。
SE構法では、すべての建物に対して 構造計算(FEM解析) を実施し、安全性を数値的に証明します。これにより、耐震性能や耐久性が高く、建物の価値が維持しやすくなります。
また、ベタ基礎を標準採用することで湿気やシロアリの影響を受けにくい構造を実現。これにより、木材の劣化を防いで長期間安心して住める家となります。
SE構法の住宅は、耐震性や劣化への耐性が高いため、長期的なメンテナンス費用を抑えられる可能性があります。
強い柱や梁は木材の劣化による修繕の必要性が低くなります。これにより、定期的なメンテナンスにかかるコストを削減できるだけでなく、家の品質を長く保つことが可能です。
また、SE構法は柱や壁の配置に制約が少ないため、大開口や吹き抜けを取り入れた開放的な間取りを実現できます。これにより、デザインや空間の自由度も向上します。
さらに、将来的なリフォームや増改築の自由度が高いことも、資産価値を維持しやすい理由の一つです。家族構成の変化やライフスタイルの変遷に合わせて間取りを柔軟に変更できるため、長く住み続けられる住まいが実現します。
SE構法の住宅は、国が定める「長期優良住宅」の認定基準を満たしやすいメリットがあります。
「長期優良住宅」とは、長く住み続けられる高品質な住宅のことを指し、耐震性・耐久性・省エネルギー性・維持管理のしやすさなど、厳しい基準をクリアする必要があります。SE構法の住宅はこれらの基準を満たしやすいため、認定を取得しやすいのです。
長期優良住宅には、さまざまなメリットがあります。
まず、税制優遇を受けられる点です。住宅ローン控除の優遇措置に加え、新築後5年間の固定資産税の減額や、登録免許税・不動産取得税の軽減措置が適用されるため、長期的なコスト負担を軽減できます。
次に、住宅性能が高く、住み心地の良さも魅力の一つ。耐震性能が高いため地震に強く、さらに省エネルギー基準を満たしていることで光熱費の節約にもつながります。
将来的なリセールバリューの高さも長期優良住宅の特徴です。認定を受けている住宅は市場での評価が高く、売却時に資産価値を維持しやすい傾向があります。そのため、長期間にわたって快適に暮らせるだけでなく、将来の売却や資産形成にも有利な住宅となります。
シロアリ被害を防ぐためには、適切な防蟻処理と強固な基礎設計が不可欠です。強い基礎+定期的な防蟻処理との組み合わせで、シロアリのリスクを最小限に抑えながら、長期間にわたり安全な住まいを作りましょう。
緻密な構造計算によって耐震性・耐久性の高い家づくりができるSE構法は、資産価値が維持しやすいため将来的なリフォームや売却時にも有利になります。
また、長期優良住宅の認定を受けやすく税制優遇や補助金などのメリットも得られるため、コストパフォーマンスの高い住宅を実現可能です。
シロアリ対策はもちろん、長く安心して住める家を建てたいと考えている方はぜひSE構法を家づくりの選択肢としてご検討ください。
SE構法は、木造住宅の構造技術です。丈夫な材料とラーメン構法による強い構造躯体と、一棟一棟に対する基礎から上部までの厳密な構造計算を行う点が最大の特長です。私たちの特長を是非ご覧ください。
株式会社エヌ・シー・エヌが開発した構法で、集成材とSE金物による堅牢な構造媒体を持ちすべての建造物に対してひとつひとつ構造計算(許容応力度等計算)を行うことで、
を同時に実現できる構法です。
(施工は全国の登録工務店でしか行うことができません。)