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大規模木造建築完成見学会in鹿児島「センノオト」レポート

  • 大規模木造建築完成見学会in鹿児島「センノオト」レポート -

非住宅分野の建築物は木造での提案が求められる時代を迎えています。

現在、非住宅建築物は鉄骨造、鉄筋コンクリート造の割合が多いですが、規制緩和や技術力、コストパフォーマンスの向上等の理由により、より多くの建築が木造化できるようになっています。

NCNでは建築実務者のお役に立つ勉強会や見学会を定期的に開催しています。

この記事では2024年4月開催の大規模木造建築完成見学会in鹿児島「センノオト」のイベントレポートをお伝えします。

 

<このコラムでわかること>

大規模木造建築完成見学会in鹿児島の会場「センノオト」の概要

大規模木造建築完成見学会in鹿児島「センノオト」の詳細

大規模木造「センノオト」を実現したSE構法

大規模な木造建築を実現できるSE構法構造設計

大規模木造大空間、大開口を実現できるSE構法の技術

SE構法へのお問合せ、ご相談について

・まとめ

 

大規模木造建築完成見学会in鹿児島の会場「センノオト」の概要

大規模木造建築完成見学会in鹿児島の会場「センノオト」の概要

センノオト(九州電力薩摩川内複合施設)は、「九電グループ経営ビジョン2030」に掲げられた「持続可能なコミュニティの共創」の取組みとして、川内文化ホール跡地に建てられた施設です。

施設のコンセプトは、子育て層を中心とした親子3世代が集い、楽しみ、くつろぎ、学べる 「“開放感”笑顔あふれる憩いの空間」です。

本館には、「オープンスペース」、「カフェスペース」、「学習室」、「会議室・WEBブース」などがあり、別館には「キッズスペース」などがあります。

 

<建物概要>

名 称 :センノオト

建設地 :鹿児島県薩摩川内市

用 途 :〈本館〉事務所 〈別館〉集会所

構 造 :〈本館〉木造(SE構法) 〈別館〉木造(SE構法)

延床面積:〈本館〉2,931平方メートル 〈別館〉443平方メートル

設 計 :西日本技術開発株式会社

施 工 :株式会社植村組・株式会社橋口組共同企業体

構造設計:株式会社エヌ・シー・エヌ 特建事業部

関連記事:センノオト(九州電力薩摩川内複合施設)公式サイト

 

 

大規模木造建築完成見学会in鹿児島「センノオト」の詳細

大規模木造建築完成見学会in鹿児島「センノオト」の詳細

NCNでは、「SE構法」による大規模木造複合施設「センノオト」完成見学会を2024年4月18日(木)に開催しました。

おかげさまで多数の方にご参加いただきました。

 

<見学会概要>

タイトル:薩摩川内複合施設「センノオト」完成見学会 in鹿児島

開催日 :2024年4月18日(木)

開催時間:第1部 10:00~11:40

第2部 13:00~14:40

第3部 15:00~16:40  ※各回同じプログラムとなります。

集合場所:鹿児島県薩摩川内市若松町(旧川内文化ホール) 

見学場所:九州電力 薩摩川内複合施設「センノオト」

定 員 :各回20名 

参加費 :無料(予約制)

プログラム:

第1部 中大規模ミニセミナー:設計概要解説、SE構法の中大規模木造建築への取り組み 第2部 完成見学会  

主 催 :株式会社エヌ・シー・エヌ

協 力 :九州電力株式会社、株式会社植村組、株式会社橋口組共同企業体、西日本技術開発株式会社

 

 

大規模木造「センノオト」を実現したSE構法

大規模木造「センノオト」を実現したSE構法

大規模木造複合施設「センノオト」は、性能の安定した構造用集成材を特殊な接合金物で強固に接合する木造ラーメン構法の「SE構法」を採用することによって、高い耐震性能に加えて従来の在来工法では実現が難しい大空間を実現しています。

大規模木造建築に適した木造ラーメン構造の「SE構法」を採用した本施設は、本館だけでも、延床面積2,931平方メートル、桁行方向約80メートル、2棟合わせて約3,300平方メートルと日本国内でも非常に大規模な木造建築です。

カーボンニュートラルの実現に向けて、建物の高断熱化及び高効率機器の導入等による「省エネ」と太陽光発電の設置による「創エネ」により年間エネルギー消費量の収支ゼロを目指しています。

NCNは、建築物の省エネ等の積極的な推進に向けた技術提供や、木造建築等に利用する木質部材や供給体制の構築等の取り組みについて幅広く情報提供を行っています。

今後も、資源循環型・自然共生型・持続可能な社会の実現に貢献するため、「SE構法」による建築物の木造化・木質化を推進してまいります。

 

 

大規模な木造建築を実現できるSE構法の構造設計

大規模な木造建築を実現できるSE構法の構造設計

大規模木造は構造設計が肝であり、SE構法は構造スペックを活かして、さまざまな木構造を実現することができます。

関連記事:【解説】大規模木造に最適なSE構法の設計ポイントまとめ

SE構法の構造スペックをうまく活用すると、木造では実現が難しい大空間、大開口などを実現することができます。

SE構法であれば、施設建築で求められるスパンの大きい空間にも対応できますし、架構をシンプルにすることが可能です。

SE構法は、全棟構造計算を実施する構造システムですので、意匠のデザインに合わせて構造計画を決定することができます。

SE構法は、独自のSE金物を使用した断面欠損の少ない構造によって柱と梁とを接合し、優れた耐震性能を実現しています。

SE構法は表面にネジ切り加工を施した通常のボルトの約2倍の強さを持つSボルトを木材にねじ込み、高強度のSE金物との組み合わせにより、耐震性の高いラーメン構造を実現しています。

この施設の構造設計のポイントは下記です。

 

約10.5mの大スパンを構成する登り梁

・約10.5mの大スパンを構成する登り梁

・構造バランスと経済性を両立させる約7mの基本構造グリッド

 

特徴的なファサード面は、ラーメンフレームで大開口を確保

・特徴的なファサード面は、ラーメンフレームで大開口を確保

 

登り梁による天井の高い開放的な空間

・登り梁による天井の高い開放的な空間

・連続するラーメンフレームで剛性を確保

 

スパン10mの大開口を実現

・スパン10mの大開口を実現

 

 

大規模木造の大空間、大開口を実現できるSE構法の技術

SE構法で大規模木造を計画するメリットは、木造では構造的に実現が難しいと思われる建築物を実現できることです。

代表的な技術的ポイントが下記です。

 

1.大スパン(トラス)

大スパン(トラス)

大スパンの空間を計画するにあたり、単純梁の構造の場合だと、特注材製作による納期、搬入が可能かどうか、コストアップになるなどの問題で、現実的に単純梁を採用することができないことが多いです。

一つの選択肢としてトラスは有効な設計手法です。

関連記事:耐震構法SE構法によるトラスで大空間を実現する

 

2.大スパン(張弦梁)

大スパン(張弦梁)

SE構法では一般的に流通している中断面の構造用集成材と鋼材ロッドを用いて張弦梁を構成することで、大断面の特注材を用いるよりもコストダウンを実現し、軽快な印象の大空間を実現できます。

関連記事:耐震構法SE構法では張弦梁を採用して軽快な印象の大空間を実現できる

 

3.大空間、大開口

大空間、大開口

SE構法を構造スペックをうまく活用することで、木造の在来工法では実現が難しい大空間、大開口、大スパン、木造耐火などを実現することができます。

関連記事:SE構法による大開口、大空間、大スパン、木造耐火の事例まとめ

 

 

SE構法へのお問合せ、ご相談について

SE構法へのお問合せ、ご相談について

大規模木造をSE構法で実現するための流れは下記となります。

 

1.構造設計

SE構法を活用した構造提案を行います。企画段階の無料の構造提案・見積りから、実施設計での伏図・計算書作成、確認申請の指摘対応等を行っております。また、BIMにも対応可能です。

 

2.概算見積り

SE構法は構造設計と同時に積算・見積りが可能です。そのため躯体費用をリアルタイムで確認可能で、大規模木造の設計において気になる躯体予算を押さえつつ設計を進めることが可能です。

 

3.調達

物件規模、用途、使用材料を適切に判断して、条件に応じた最短納期で現場にお届けします。また、地域産材の手配にも対応しております。

 

4.加工

構造設計と直結したCAD/CAMシステムにより、高精度なプレカットが可能です。また、多角形状、曲面形状などの複雑な加工形状にも対応可能です。

 

5.施工

SE構法の登録施工店ネットワークを活用し、計画に最適な施工店を紹介します。(元請け・建方施工等)

 

6.非住宅版SE構法構造性能保証

業界初の非住宅木造建築に対応した構造性能保証により安心安全を担保し、中大規模木造建築の計画の実現を後押しします。

 

↓SE構法へのお問合せ、ご相談は下記よりお願いします。

https://www.ncn-se.co.jp/large/contact/

 

 

まとめ

NCNでは、大規模木造に取り組む設計者・施工者のために勉強会や見学会を開催しています。

これから大規模木造に取り組む建築実務者の皆様に対して、NCNから特にお伝えしたいことは下記です。

・大規模木造に取り組むことは、決して難しいことではない

・大規模木造の実務を合理的に進めるには、木造に詳しいパートナーを選ぶ必要がある

 

NCNは構造設計から生産設計(プレカット)までのワンストップサービスが強みです。

計画段階からご相談いただくことで、木造建築に関する知見をうまく利用していただき、ファーストプランの段階から構造計画を相談いただくことで、合理的に設計を進めていただければと考えております。

 

集成材構法として実力・実績のある工法の一つが「耐震構法SE構法」です。SE構法は「木造の構造設計」から「構造躯体材料のプレカット」に至るプロセスを合理化することでワンストップサービスとして実現した木造の工法です。

関連:「耐震構法SE構法」へのご相談はこちらです。

 

また構法を問わず、木造の構造設計から構造躯体材料のプレカットに至るスキームづくりに取り組む目的で「株式会社木構造デザイン」が設立されました。

構造設計事務所として、「⾮住宅⽊造専⾨の構造設計」、「構造設計と連動したプレカットCADデータの提供」をメイン事業とし、構造設計と⽣産設計を同時に提供することで、設計から加工までのワンストップサービスで木造建築物の普及に貢献する会社です。

関連:「木構造デザイン」へのご相談はこちらです。

 

株式会社エヌ・シー・エヌ、株式会社木構造デザインへのご相談は無料となっておりますので、お気軽にお問い合わせください。